リモート活用で大学講義の新機軸へ挑戦

神奈川大学法学部政策過程論、2021年度前期の講義計画締め切り日が迫ってます。

連休明けの12日の23時59分までにパソコンで入力の上送信と規定されてます。

構想は暖めていましたので今週から一気に入力し微調整を残すのみとなりました。

テーマは、既にブログで書いたように地方議会の現状と課題を探ることです。

まずは私自身が実体験した地方議会の印象から講義を始めることにします。

1998年2月に開成町長になった私は率直に言って議会を評価してませんでした。

勉強しているようには見えずボスが仕切る旧態然たる集団というイメージでした。

ある事案を専決処分と言って首長の裁量で議会に諮らず決定したことがありました。

地方自治法で認められている行為ですが議会を招集する暇がないとの条件がありました。

当時の私は行け行けどんどんでしたので条件を無視して独断専行したのです。

議会は猛反発し専決処分された議案が否決されました。苦い経験でした。

内心バカにしていた議会から手厳しく指導されたのです。議会に対する見方を一新しました。

自らの実体験を学生に伝えて地方議会が不可欠な存在だということを理解してもらいます。

一方で地方議会が不可解な動きをする事例が湯河原町議会でありました。

土屋由希子議員に対する懲罰です。土屋議員は正当な理由で議会の慣例に異議申し立てしました。

町税の滞納者を議員に開示するのはプライバシーの保護の観点から問題があると指摘しました。

この行為が議会の多数派の逆鱗に触れたのでしょうか1日出席停止の処分を受けました。

経緯を学生に詳しく説明したうえで土屋議員に講義にリモートで登場してもらいます。

土屋議員には思う存分語ってもらいます。たまりにたまっている本音をぶっちゃけてもらいます。

町議会側の反論も聴きたいです。応じてくれる議員がいるかどうかが気がかりです。

小田原市議、平塚市議、川崎市議、東京都議、目黒・江東区議にも参加してもらう予定です。

皆さんオンライン参加です。ここがリモートの最大の利点です。離れていても参加できます。

地方議員を目指した熱い思いも語ってもらい地方政治への関心を高めるよう促します。

多彩なキャリアの持ち主ばかりです。社会人となる学生にとって有意義な内容にします。

7月に入り講義の締めくくりにもう一度土屋議員に登場願いオンライン対談します。

地方議会を改革するためには何が必要なのか、そのカギとなるのは何かを討論します。

最終回の講義では一連の講義を聴いた学生の側から地方議会の改革案を発表してもらいます。

若い学生ならではの瑞々しいアイデアが出るのではないかと期待しています。

SNSの活用をはじめとするネット社会は学生の方がずっとなじんでます。

デジタル活用のアイデアは学生の方が数段上手です。じっくり耳を傾けたいです。

2021年度前期の政策過程論の講義は、リモートの積極活用の可能性を探る挑戦でもあります。