バイデン新政権1

アメリカの調査会社が新年早々に今年の最大のリスクはアメリカ大統領だと発表しました。

そうした中でバイデン新政権が誕生しました。4年ぶりに民主党の大統領が帰ってきました。

オバマ政権の流れを汲みリベラルです。副大統領に女性のカマラ・ハリス氏を就けるなど多様な人材を登用しました。

リベラルで多様性重視というとトランプ前政権とは異なり常識的な穏健路線と思われる方が多いと思います。

リベラルで多様性を重視する穏健政権が剣呑な内外情勢を乗り切れるかどうかこれが問われているのです。

バイデン大統領には弱々しさが付きまといます。78歳という年齢ではなく立ち振る舞いから醸し出されます。

超大国アメリカの座を脅かす存在として中国の台頭は顕著です。新型コロナをいち早く抑え込み勢いを増してます。

共産党一党独裁を背景に絶対的権力を握る習近平主席と渡り合えるのかどうか誰しも疑念を持ちます。

ロシアにはしたたかなプーチン大統領がいます。イランや北朝鮮もアメリカから妥協を引き出そうと虎視眈々です。

新型コロナのまん延で国内経済への影響が甚大であるのに加え外には妖怪がうようよしている感じです。

バイデン大統領が強力な指導力を発揮して国内外を仕切る姿を想像することは容易ではありません。

国内に根強いトランプ派から揺さぶられ外の妖怪たちにいたぶられる姿の方が想像しやすいです。

リベラル、多様性、穏健といった路線が厳しい内外情勢の中で通用するかどうか正念場だと言えます。

バイデン政権が行き詰まるようならばリベラル、多様性、穏健といった政治的価値はボロボロの状態になります。

その後にやってくるのは、対立をあおり大衆の人気を博するような政策を掲げて権力奪取をはかるポピュリズムでしょう。

トランプ政権がそれに近い形でした。アメリカが再びポピュリスム政権の誕生を許すとなると世界は大揺れになります。

自由と民主主義という価値を掲げるリーダー国は変質し世界の波乱要因に完全になってしまう恐れがあります。

自由と民主主義を掲げる国々の多くが新型コロナであえいでいます。独裁国の方が対策が先行しているのです。

アメリカの混乱の横目に中国は超大国の座を奪い取ろうとより覇権主義的政策を強化するでしょう。

新型コロナワクチン外交ですでにその片鱗を見せてます。経済力を背景にこの傾向は強まります。

バイデン政権は、自由と民主主義という価値を守れるかどうかも左右する岐路に立っているのです。

個人的には困難を克服してリベラルで多様性重視な穏健路線の堅持により自由と民主主義を守って欲しいです。

そのためにはオバマ政権のような口だけの政治ではなく力強い実行力を伴う政治を行うことが不可欠だと思います。

美しい演説は一時の慰みに過ぎません。価値観を堅持するための力強い姿勢がなければなりません。

やるかやらないか実践が伴わなくては凄味が出ません。オバマ政権の弱点を反省し危機に臨んで欲しいです。