バイデン新政権2

アメリカのポチにならない、中国の食い物にならない、ロシアに騙されない。目指すべき日本の外交指針を述べた言葉です。

政界の暴れん坊として名を成した亀井静香さんの持論です。3つの「ない」方針と提唱したいです。

今の政治家は官僚みたいな発言をする方が多くこうした官僚の発想を飛び越した見解を述べる政治家は少ないです。

乱暴な言葉に聞こえるように感じますが決して暴論ではありません。冷徹な現状認識を踏まえての発言です。

バイデン新政権が誕生した今こそ亀井さんの3つの「ない」が目指すところを吟味し実践すべきです。

アメリカの政権交代によって日本を取り巻く国際環境は変化せざるを得ません。不変はあり得ません。

既にバイデン新政権は地球温暖化防止や国際保健機関からの離脱問題で国際協調路線を打ち出してます。

バイデン新政権には、トランプ政権との違いを示したい思惑があると見るのがしたたかな見方ではないでしょうか。

米中対立の激化は当然と先入観を持つのは危険です。日本の頭越しになされた1972年のニクソン大統領の電撃訪中があります。

日本はノー警戒であったのではありません。佐藤栄作総理の師匠である吉田茂元総理は米中接近の動きを懸念してました。

ニクソン訪中の8年前に大統領になる前のニクソンに米中接近の可能性を盛んに質問していました。

ニクソンの著書によると可能性は否定しなかったということです。ものの見事にこのことば通りに事態は動きました。

アメリカという国はいざとなると平気ではしごをはずします。信じ切ることは極めて危険だというのが教訓です。

日米同盟基軸との方針を掲げていればいつ何時であってもその通りアメリカが行動するのかは別物です。

ポチになるとは思考停止状態に陥ることです。常に冷静に現実を凝視する視線を持つことがそうならない道です。

米中関係、日米関係、日中関係はそれぞれ密接に関係しあいその時々の状況で揺れ動くのが常態との認識が基本です。

リベラルで多様性を重視するバイデン新政権が中国の人権問題でどのような姿勢を打ち出すかに注目してます。

人権問題で厳しい姿勢を打ち出すようですと米中関係はバイデン新政権にあっても一定の緊張関係は保たれます。

その他の分野においてもトランプ時代のような対立が続くのかどうかは注視していかないと危ないです。

特に気になるのは安全保障問題です。リベラル政権は対立ではなく穏健路線をとるのが一般的です。

穏健路線とは宥和路線と重なります。中国の覇権主義的行動をある程度許容する可能性は捨てきれません。

日中間の懸案の尖閣諸島の領有問題にダイレクトに影響が出ます。アメリカが距離を置くかもしれません。

日本としてどう対処するのか先入観を排除し対処方針を練り上げる必要があるのではないでしょうか。

バイデン新政権の態度が判ってからでは遅いです。変わらないように仕掛けるか変化しても良いように備えるのがあるべき姿です。

 

 

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