新型コロナウィルス対応の政治学83~3月危機?~

菅総理にとって次から次へと降りかかってくる災難に暗たんたる気持ちだと想像します。

息子さんの不祥事も痛手です。国会では40歳にもなっていて全く別人格だと発言しています。

一般人はそうは受け取らないでしょう。総務省の幹部が揃いも揃って会食しなければならないのでしょうか。

息子さんの背中に菅総理の顔がチラついたことは容易に想像できます。別人格だけでは理由になりません。

東北新社という会社に就職した経緯は不明ですが経営者にとっては価値があるから採用したのでしょう。

経営者が息子さんを同席させたということは菅総理の影響力を期待したのだと思われます。

菅総理はルールに従ってきちんと調査し必要な処分をするとのことですが説明責任も重いことを自覚して欲しいです。

中途半端な説明では疑惑は増す一方でただでさえ逆風の状況なのにいっそうアゲインストになります。

森元総理の発言は、謝罪しようが撤回しようが言い逃れはできません。菅総理には弱り目に祟り目です。

とんでもない疫病神に襲われたものです。日本以上に海外の評価が厳しいのが痛手です。

東京オリンピック・パラリンピックでおもてなしの国の底力を発揮しようとしていた矢先だからです。

あのような発言をする人がオリンピックの主催者のトップに座る国なのかと軽べつされるのはいたたまれません。

後任がいるとかいないとかの問題ではなく日本人の恥をいち早く拭うためにも辞めて欲しいです。

東京都など10都県で新型コロナの緊急事態宣言が3月7日まで延長され、3月は焦点の月となりました。

万一再々延長などという事態になれば国民の不満のはけ口は政府に向かうことは間違いありません。

12月の早い段階で手を打てばよかったと結果責任を問う声が高まることが確実だからです。

オリンピックの開催ができるかどうかの判断も3月中になるのではないかとの観測が流れています。

息子さんがらみのスキャンダルも絡んで3月は政局が激動する月となる可能性が大いにあります。

乗り切っても4月25日には北海道と長野県で衆参の補欠選挙があり、参議院の広島選挙区も加わります。

北海道は、自民党の衆院議員の汚職事件、長野は、立民党の現職参議院議員の新型コロナによる急死を受けてです。

広島は、自民党の河井案里議員が選挙違反事件で有罪確定を受けての選挙で自民党にとって逆風トリプル選挙です。

北海道はすでに不戦敗ですので残り二つも敗れると4月も政局の大波乱の月となります。

3連敗の場合は、連休明けには連立を組む公明党が騒ぎ出します。6月25日告示される東京都議選があるからです。

自民党都議団も心中穏やかではないでしょう。菅総理にとっては胃がキリキリ痛む日々が続きます。

根本原因は、新型コロナ対応の誤りです。アクセルとブレーキを同時にかける手法が機能しなかったのです。

この誤りを認めずにGoToにこだわり続けた結果が自らの首を絞めることになっていると思います。

(お詫び)文中にある東北新社に対し当初の原稿では「無名の」と紹介してしまいましたが特撮分野では著名との指摘があり、「無名」との表現を削除し文章を一部訂正しました。