続・森元総理発言の背後に潜む重大問題

6日の午後、NHKEテレで「”危機の時代”にメディアは何を伝えるのか」とのシンポジウムを放送してました。

「地方の時代映像祭」という40回の伝統を誇る催しがあり優れた映像作品が表彰されます。

一般のテレビ局、地方放送局、ケーブルテレビといった媒体ごとに受賞作品が選ばれていました。

地域に深く食い込んで制作された力作で、表彰された4本の番組全て女性が制作責任者でした。

シンポの進行役は元クローズアップ現代のキャスターの国谷裕子さんでしたので登壇者は全員女性でした。

ネットの誹謗中傷の実態をえぐる作品がありました。制作者自身の体験から番組のアイデアは生まれました。

御身大切な姿勢ではこうした番組は作れません。挑戦したのは女性でした。現代を象徴していると思いました。

森元総理の発言はテレビシンポに登壇した現代の闇に果敢に挑戦する女性たちの行動にに冷水を浴びせるものです。

森元総理は、臆せず堂々とものを言う女性が目障りだったのでしょうが、懐の深い大物のすることではありません。

日本を代表するシンガーソングライターの中島みゆきさんの歌に「世情」という歌があります。

「時の流れを止めて 変わらない夢を見たがる者たちと 戦うため」という歌詞があります。

森元総理は中島みゆきさんが言うところの「変わらない夢を見たがる者」の代表選手なのでしょう。

中島みゆきさんの名曲のひとつに「ファイト」があります。戦う者たちへ勇気と誇りを与えてくれる歌です。

「ファイト!闘う君の唄を 闘わない奴らが笑うだろう ファイト!冷たい水の中を ふるえながらのぼっていけ」

果敢に挑戦する女性たちをいつまでもふるえさせていては新たな時代は展望できません。

テレビシンポに登壇した女性のように既存の体制のあり方を怯むことなく問い直している方が大勢いるからです。

時代の変革を急がなければならないのにその流れを止めて既存の体制の上に居座るのは間違いです。

森元総理は潔く職を辞すべきだと思います。現代の政治家たちに範を見せるため自ら決断するのが本来です。

森元総理は昔気質の方なので引きずりおろすような世論に対しては断固対抗するでしょう。

盟友が直言するのがいちばんですが現役の政治家の中ではそれだけの胆力のある方が見当たりません。

野中広務さんが存命ならば「あんたやめなはれ」という特有の甲高い声を響かせたと思います。

存命中の大物の中で森元総理の立場を心得て言い放てるのは亀井静香さんしか思い当たりません。

亀井さんに提言してみようと思います。森元総理、本人が決断さえすれば一件落着となります。

代わりがいないなんてへ理屈です。元総理の中には人気の小泉純一郎さんだっています。

森元総理が失言で総理の座を失った後、総理に就任して一気に求心力を高めたのは小泉さんでした。

もし今回も同じ流れになれば面白いです。とにかく世界から眉をひそめられている現況を脱しなければなりません。